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相続は人の死亡を契機に発生します。死亡の時期は早急に公証される必要があるため戸籍法§86により死亡後7日以内に市区町村長に死亡届(診断書を添付して死亡の年月日時分及び場所を記載)を提出することが義務付けられています。(正当な理由なく届出をしない者は同法§135により5万円以下の過料に、虚偽の届出をした者は、同法§132により一年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられます) 相続とは、死亡した人の生前の財産を含む権利義務を生前の意思又は法令の規定に従い一定の身分関係にある人に移転することをいいます。被相続人(故人)の生前の意思(遺言)に従って相続する割合を指定相続分といい、遺言のない場合に法律の規定に従って相続する割合を法定相続分といいます。

民法の相続の三原則
§887 被相続人と血のつながりのない人は遺産を相続できない(養子のような法定血族は血のつながりがあるとみなす)
§890 被相続人の妻には常に相続権がある
§889 直系傍系に優先して相続し、直系同士の間では卑属尊属に優先する 
(親子) (兄弟姉妹)                    (子・孫) (親・祖父母)

相続人
(§889)
配偶者 = 常に相続人(他の相続人と同順位)(§890)
子(被相続人の法律上の子)・それ以下の直系卑属(代襲相続人、胎児も含む)
直系尊属 父母(なければ祖父母) ← 直系卑属が相続人にならない場合のみ
兄弟姉妹 なければ甥・姪




相続分 = 相続の割合 指定相続分 被相続人の意思によって決定される
法定相続分 被相続人による相続分の指定がない場合に法律が定める

法定相続分については、配偶者が被相続人の財産形成に寄与したとみなして配偶者を優遇すると共に、その他の家族の生活を維持するために下記の相続分が定められています。相続人が一人だけ(又は直系卑属だけ、直系尊属だけ、兄弟姉妹だけ)の時はその者が全ての遺産を相続します。被相続人に直系卑属(子・孫・曾孫)がいる場合は、直系尊属や兄弟姉妹は相続人にはなれません。子孫がないときに限り両親に相続分を認め、子孫も両親もいない時に限り兄弟姉妹に相続分を認めています。

順位 法定相続人 法定相続分
配偶者 直系卑属 配偶者 1/2 直系卑属 1/2
配偶者 直系尊属 配偶者 2/3 直系尊属 1/3
配偶者 兄弟姉妹 配偶者 3/4 兄弟姉妹 1/4


【1】 相続人が配偶者と直系卑属の場合
直系卑属が複数の子であるときは1/2をその人数によって等分します。養子も実子と同じ相続分。非嫡出子は今のところ嫡出子の1/2となっています(しかし、近々最高裁判決がこれを違憲とする可能性が指摘されています)。
既に死亡した子がいる場合は代襲相続人である孫が子の相続分を相続します。(孫も死亡している場合は再代襲として曾孫)

【2】 相続人が配偶者と直系尊属の場合(子がいないとき)
民法は直系尊属については直系卑属ほど生活の面倒をみる必要性がないとみなして、たとえ両親が相続人となった場合でも配偶者2/3、両親1/3としています。

【3】相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合(子も父母もいないとき)
民法は兄弟姉妹については父母よりもさらに生活の面倒をみる必要性がないとみなして、兄弟姉妹が何人いようと全員の相続分は1/4(配偶者は3/4)としています。兄弟姉妹のうちで死亡した者がいる場合はその者の子(被相続人の甥・姪)が代襲相続人になります。但し、甥・姪も死亡している場合は、再代襲はありません。傍系四親等は法定相続の対象外としております。



相続の方法には単純承認・限定承認・相続放棄の三種類があり、相続人は熟慮期間(被相続人の死亡の事実を知った日から3ケ月)内に自由に選択することができます。

相続方法の選択三様式
単純承認
民法§920-§921
単純にそのまま相続財産を相続 → 相続人は無限に被相続人の権利義務を承継する相続放棄・限定承認しない限り、自動的に単純承認とみなす
限定承認
民法§922-§937
相続財産の限度内で被相続人の債務・遺贈を弁済する条件留保 → 複数の場合は全員共同で相続財産<負債 → 差額 =「自然債務」(弁済を強制できない性質の債務)
相続放棄
民法§938-§940
相続放棄をした者は初めから相続人ではなかったという扱いになる全員が相続放棄する場合、「相続人不存在」の手続きをとる但し、相続開始前には相続放棄はできない


単純承認
単純承認は被相続人の権利義務を無限に承継することを認めること。相続財産に負債(借金などのマイナスの財産)がない場合、又は負債があっても資産の方が負債額より明らかに大きい場合に選択する方法です。最も一般的な方法なので、何もしないで被相続人の死亡したことを知ってから3ケ月経過すると自動的に単純承認したものとみなされます。
また、法定単純承認といって以下の行為をした場合は民法上単純承認したものとみなされます。
民法§921T: 相続人が相続財産の全部又は一部を処分した場合
(売却した場合に限らず、相続財産である不動産の賃料支払いを求めた場合も含む)
民法§921U: 相続人が熟慮期間(相続開始を知って3ケ月)内に限定承認又は相続の放棄をしなかった場合
民法§921V前段: 相続人が相続財産の全部又は一部を隠匿し、或いは私的にこれを消費した場合
民法§921V後段: 相続人が相続財産の全部又は一部を故意に相続財産の目録中に記載しなかった場合

単純承認の結果、相続財産は相続人の固有財産と一体となるので、被相続人の債務の方が多かったという場合でも相続人は債務返済の義務を負うことになります。熟慮期間が過ぎると単純承認したことが確定してしまうので、被相続人の遺産の調査をその間入念に行い、債務超過になっていないことを確認する必要があります。

限定承認
限定承認とは、相続財産に資産と負債がある場合において、いずれが多いか不明な場合に、資産で負債の債務を弁済し、なお資産が残ればそれを相続するが、負債の方が多い場合は相続を放棄するという意思表示。相続人の一部の者がこれをすると社会的混乱を招くので、限定承認は相続人全員が共同でする必要あり、熟慮期間(3ケ月)内に家庭裁判所に申述しなければなりません。その場合、たとえ被相続人の債務が相続財産を上回った場合であっても、相続人の固有財産から弁済する必要はなくなります。

相続放棄
相続人が相続を全面的に拒否すること。法定相続人でも最初から相続人でなかったとみなされるので、被相続人の残した負債については一切返済の義務を負いません。被相続人に融資して取りっぱぐれた人に諦めてもらう方法です。限定承認と異なり、複数の相続人のうちの一部の者でも全員でも相続放棄をすることができます。被相続人の負債が上回っている場合において、熟慮期間内に相続放棄をしなかった法定相続人はその人だけで債務返済の義務を負います。負の遺産の多い被相続人に配偶者・子・両親・兄弟姉妹がいた場合、配偶者・子・両親がすべて相続放棄を家庭裁判所に申述したときは、兄弟姉妹が相続人になってしまいますから、兄弟姉妹も熟慮期間内に相続放棄をしなければ債務返済の義務を負うことになってしまいますので注意が必要です。但し、いくら生前から負の財産が多いと知っていても、被相続人が死亡する前から相続放棄をすることは認められていませんので「相続開始後」3ケ月以内に手続をしなければなりません。



遺産分割とは、遺産を各相続人に具体的に配分する手続きのこと。相続が開始すると、共同相続人は被相続人の財産に関する一切の権利を包括的に承継し、遺産分割が行われるまでその財産を共有することになります。その共有財産は、遺産分割によって個別具体的に各相続人に分配されます。被相続人が遺言書を残している時は、「指定分割」となり、遺言書の内容に沿って遺産分割することになります。その場合、相続人全員が合意した場合は遺言書の内容に反する遺産分割をすることも可能と解されますが、遺言執行者も指定されている時は、遺言執行者の了解なく遺言書の内容に反する遺産分割をすることは認められず、遺言執行者が容易に遺言の内容を変更することはあり得ません。

共同相続人全員の合意で遺言と異なる遺産分割の方法を行えるか?
遺言執行者がある場合 できない(民法§1012T)
遺言執行者がない場合 できる(民法§908)但し、§907T:分割禁止の遺言があれば5年間分割はできない

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割の協議をすることになり、法定相続分はその際の大まかな目安になります。もちろん当事者全員が納得すれば法定相続分を一切無視して好きなように遺産分割することも可能です。遺産分割協議書には全員が押印しなければなりませんから、相続人間の感情のもつれ等により、もし一人でも納得しない者がいると協議は成立しません。そこで、第三者の視点から相続専門家である行政書士が遺産分割協議書の作成代理人として、各相続人の方々のお話をお聞かせいただき協議に参加させていただいております。相続人間の争いはないがきちんと全員の納得いく形で遺産分割をしたいという場合も行政書士に相談されるといいでしょう。最悪のケースとして家庭裁判所による調停(家事審判法§17)や審判によって解決する方法もありますが、相続人間のその後の人間関係の悪化を招いてしまうことを避けるためにも、裁判所の関与しない当事者間の協議で全て解決する方が望ましいと言えます。
遺産分割協議をするための前提として、まず財産を正確に把握する必要があります。分割が容易な預貯金や株券などは大して問題ありませんが、不動産のように容易に分割できず直ぐに換金できない財産については問題が起こりやすいようです。被相続人の財産形成に貢献した度合いの異なる相続人間でいかに公平に分割するか、相続人の中に寄与分を認めるべき者がいる場合どの程度認めるべきか、相続人の間で現実的な分配方法を定めるために、全員が冷静に謙虚に話し合いをする心構えが必要です。寄与分は本来、共同相続人の意思を反映するものですが、現実には生前に被相続人が支払うべき金銭の後払いの性格のものですから、全員が同意した寄与分を遺産から控除した残りが相続財産となって、相続人で分割する対象になります。(従い、相続人でない者に寄与分は認められません)

法定相続人の1人の寄与分の算定基準
療養看護型 看護費用を負担した場合はその負担額実際に看護した場合は、付添い婦の日当×看護日数×裁量的割合
家業従事型 被相続人の生前、事業に関する労務の提供をした場合、(年間給与相当額−生活費控除割合)× 寄与年数事業に関してその財産の維持・増加に貢献した場合も考慮必要
扶養型 扶養料負担額 ×(1−寄与相続人の法定相続分割合)
金銭出資型 金銭贈与当時の金額 × 貨幣価値変動率 × 裁量的割合

また特別受益といって、生前に被相続人から婚姻又は養子縁組のための贈与を受けた相続人、或いは生計の資本として贈与を受けた相続人がいる場合は、その贈与額を加えた総額を相続財産とみなして遺産分割をします。この贈与を受けた相続人は、その人の相続分から、既に贈与を受けた贈与分を差し引いて、残り部分を相続することになります。但し、生前に受けた贈与額が多いため他の相続人の相続分を侵している場合でも、返還させられることはありません。生前に受けた贈与額が極端に多くて他の相続人の遺留分まで侵している場合、他の共同相続人は遺留分減殺請求権を行使して既になされた贈与の一部を取戻すことができる制度があるにはありますが、生前贈与を受けた相続人が相続放棄をすると返還義務を免れることになり、実際には贈与分を取り戻すことはまずできません。被相続人が他の共同相続人の遺留分を侵害した贈与を生前なしたという事実は、その超過分をいずれ返還させることが被相続人の意思に沿うとは思われないのが通常だからという理由のようです。寄与分・特別受益の額について相続人間で協議がまとまらない場合、利害を有する相続人は家庭裁判所に調停の申し立て・審判を求めることもできます。

相続財産に入らないもの
被相続人の入っていた生命保険金は保険金受取人に帰属する権利であり、契約の効力発生と同時に保険金受取人の固有財産となるので相続財産には加えません(最判昭40.2.2)。身元保証人としての債務など被相続人の一身に属した権利義務も相続の対象になりません。第三者の借入金等の保証人としての債務については、具体的な額や期間が確定している通常の保証債務のみ相続されますが、継続的金融取引契約の保証・継続的売買取引契約の保証のような債務額や期間に制限のない債務保証については、相続発生時点で確定している債務のみが相続の対象となり、被相続人死亡後の保証については相続の対象になりません。また、家系図、位牌、仏壇、墓地等の所有権は相続財産にはなりません。

共同相続人の間で分割協議が成立したら、その明細を記した書面に、各相続人の住所・氏名を自署し、実印で捺印して「遺産分割協議書」を作成し、各自で保管します。「遺産分割協議書」は、財産の相続手続きをする際、預貯金の名義変更や不動産の所有権移転登記の際に必要となります。相続税の申告は被相続人死亡日から10ケ月以内ですので、遺産分割協議に時間をかけ過ぎると先に相続税の問題が発生する可能性もあります。その場合は、共有財産のまま申告納付の手続きをすることになります。相続税の算出に際して不動産については『路線価格』を使います。国税庁ホームページで財産評価基準書:路線価図・評価倍率表を見るとおおよその評価額がわかりますが、詳しくはお近くの税務署でお問い合わせいただくのがいいでしょう。ゴルフ会員権については相場の70%で評価します。

遺産分割の方法
現物分割 遺産そのものを現物で分けること。但し、各相続人の相続分きっかりに分けることは難しく、相続人間の取得格差が大きいときは、その分を金銭で支払うなどして調整(代償分割)します
換価分割 現物を分割すると価値が下がる場合などに遺産を売却して現金に代えた上で、その金銭を分けること
代償分割 相続分以上の財産を取得する代償として他の相続人に金銭を支払うこと



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